フライブルク大学, ドイツ, 2025/07/07〜08/15 近藤 洵也 先生 (福山市民病院 整形外科)

この度、2025年7月7日から8月15日までドイツのフライブルクにあるUniversitätsklinikum Freiburg (フライブルク大学病院)で研修をさせていただきました。

フライブルク大学病院は、周囲の6つの病院と外傷ネットワークを形成するLevel 1 Trauma centerであり、重症外傷や高リスク患者の治療を担っています。大変歴史のある大学で、以前から多くのAO Trauma Fellowを受け入れており、日本からも数多くの先生が留学をしております。

ドイツでは整形外科部門と外傷部門が分かれているようですが、フライブルク大学では整形外科と外傷部門が一つであったため、レジデントも含めて医師が50人以上おりました。整形外科の手術は、毎日5~6列ほどが並列で行われており、各列2~4件の手術を行っておりました。1日の流れは,毎日7時45分からカンファレンスがあり,前日の夜勤帯に来た症例の共有と当日の手術予定の確認をします。カンファレンスが終わると、8時頃から手術が始まり、15時頃には予定手術が終わっておりました。15時30分から午後のカンファレンスがあり、1日が終了となります。

フライブルク大学病院 外科病棟

研修では、外傷グループチーフのDr. Wagnerが指導医となってくださり,外傷チームの手術に手洗いをして参加しておりました。Level 1 trauma centerであるため、四肢外傷から骨盤骨折まで幅広く参加することができた他、他院でのトラブル症例の治療など、日本ではなかなか経験できない症例も経験することができました。外傷グループ以外にも、AO FacultyのDr. JaegerやProf. Schmalの手術にも参加することができ、AO Master courseさながらの指導を受けることができました。

また手術以外の時間は、同じ手術に入るレジデント達と行動していました。皆とても親切で、慣れない環境ながらも6週間楽しく過ごすことができました。ドイツのレジデントの生活を間近で見ることができ、彼らの勤勉さに刺激をもらうことができました。

左より、Dr. Wagner、Dr. Jaeger、Prof. Schmal

フライブルクは、ドイツ南西部のフランスとスイスとの国境沿いの町で、古き良きドイツの街並みが残っております。フライブルク大学はドイツでも有数の大学として知られており、学生も多く住んでおり、治安が良いことで知られています。また国際色が豊かで、アジア人も多く住んでいることから、様々な文化が入り交じっているのが興味深かったです。スーパーやドラッグストア、レストランが充実しており、生活には困りませんでした。

ユングフラウヨッホ山頂の様子

週末には、電車でドイツ国内,スイス,フランスにも足を運ぶことができ、充実した時間を過ごすことができました。特に印象的だったのは、ユングフラウヨッホという山頂まで鉄道で行ける3000m級のアルプスの山です。夏でしたが山頂は雪に覆われており、アルプスの自然を感じることができました。

最後に今回の貴重な機会を下さったAO Trauma Japanの皆様、渡航前の助言を下さった筑波大学の柳澤先洋平生、Fellowshipへ送り出してくださった当院スタッフの皆様には感謝を申し上げます。