AO Trauma Course – Advanced Principles of Fracture Management 横浜, 2022/08/25-08/27 北條 篤志 先生 (千葉大学医学部附属病院)

2022年8月25-27日に横浜で開催された「AO Trauma Course – Advanced Principles of Fracture Management」に参加しましたので報告いたします。

2020年2月に参加予定であった本Courseが中止となってしまい、この度ようやく参加することができました。他の参加者も同じように2年越しという方が多かったようです。Chairpersonの松村先生もおっしゃっていましたが、2年半の経験を積んだことで今回の内容をより深く理解することができたようにも感じました。私自身は2020年から3次救急病院に在籍したのち現在大学病院に所属しておりPolytraumaやComplex Injuryに対する講義は興味深い内容でした。

参加者は感染対策のため以前より少ない50名程度でCourseは3日間にわたり、各日15分単位の講義と1-2回の小人数でのグループディスカッション、ボーンモデルを使用したPractical Exerciseの構成となっており、1日目は総論と上肢骨折について、2日目は下肢骨折、3日目はPolytrauma、骨盤骨折、合併症がテーマでした。

講義はBasic Principleの復習ともいえる原則的なことから、最新の知見、各骨折に関してと多岐にわたります。15分と短い講義時間のためポイントを絞った内容でしたが範囲が広いので次々進んでいきます。Lisfranc損傷や距骨骨折、骨盤骨折など経験が多くない分野についてはまだまだ知識不足もあり、改めて知識を整理する必要性を感じました。

Small group discussionは講義を踏まえた上でグループディスカッションとなります。海外のFacultyの先生方はリモートではありますが講義、グループディスカッションにも参加されており、ディスカッションの際にも日本ではなかなか経験しにくいような症例も提示いただき議論することができました。英語でのディスカッションは難しいところもありましたが、各施設の環境やこれまで経験も反映した自分とは違った参加者の先生方の治療方針の立て方を知ることができ、時間が足りないぐらいでした。

Practical Exerciseは軟部つきのType C関節内骨折のモデルを使い、展開から整復、固定法までプランニングとディスカッションを重視した形式で上腕骨頚部骨折、大腿骨遠位端骨折、脛骨高原骨折、Pilon骨折の実習でした。特に下肢の関節内骨折は軟部組織にも注意しつつ関節面やアライメントの整復を得る必要がありますが、アプローチや固定についてはやはり違った意見も出てきて勉強になりました。

実習中は普段なかなかお話する機会がないようなFacultyやInstructorの先生にもちょっとした疑問も質問しやすく丁寧に教えていただき、ペアになった先生や同じグループ内の先生方の手技の工夫も伺うことができました。軟部の処理、拘縮を起こさないようにする術後の肢位やインプラントの特性など診療に戻ってからすぐに生かしたいことも多くありました。

近年は様々なWebinarに気軽に参加することができるため新しい知識を得やすい状況ではありますが、集中的に知識を整理することのできる機会はなかなかありません。またFacultyやInstructorの先生方、参加されている各地の先生方とのディスカッションで治療方針や戦略の違いを知り検討できたのは非常に刺激になりました。広範な内容だったのでしっかりと知識を整理しつつ今後の診療につなげていきたいと思います。

最後にこのような機会をいただきFacultyやInstructorの先生方、スタッフの皆様に御礼申し上げます。