AO Trauma Course – Basic Principles of Fracture Management for ORP Yokohama, 2015/8/20 - 8/22 吉田 亜矢子 看護師 (おゆみの中央病院)

私の所属する病院は千葉県千葉市にある開院2年目の新しい病院(病床数149床)です。骨折外傷の手術が中心です。今回AO Trauma Course- Basic Principles of Fracture Management for ORPに参加するにあたり、昨年度参加されたスタッフより、おおよその研修内容・時間的流れは聞いていました。現在の病院に勤務をするまで、数年他施設での外来勤務であったこともあり、手術室経験は10年を超えているものの、「空白期間があることへの不安」「整形外科は実は苦手分野である事」「私はこの3日間の研修について行けるのだろうか?」と様々な不安と緊張がある中での参加となりました。

3日間のコースは、「座学」「ディスカッション」「Practical exercise」がテーマごとに繰り返し行われ、わかりやすく段階が踏まれていた内容となっていました。印象的だったのは他施設の方との「ディスカッション」と「Practical exercise」でした。「Practical exercise」ではスクリュー位置が悪かったために、模擬骨をさらに骨折させてしまいました。しかしインストラクターの先生にどうしてそうなってしまったのか説明をうけ、修復のサポートもしていただき、時間はかかりましたが何とか固定をすることは出来ました。「ディスカッション」は大規模な研修会ならではの、各施設から様々な意見・考え方、手術室の現状を聞くことができ非常に参考になりました。それぞれの施設で中心的に行われている手術は医師の専門分野によっても違うとは思いますが、根本となる考え方は一緒なのではないかと改めて思いました。術者が普段何気なく行っている手術操作の中でそれぞれがどのような意味・目的をなし、そして自分が手術介助に際しどのような動きをすればスムーズな手術進行をサポートできるのか、また患者が安全安楽な周術期を過ごしていただくために全体的な視点で「手術」を考えることが大切だと改めて感じました。

2日目、3日目の研修開始前には前日の振り返りがあり、更にそれぞれの内容にはつながりがあるので研修を進めるうちに「骨折とは?」「治癒過程とは?」という講義が実際の手術と関連付けて理解できました。「さっきはこのようなことを言っていたがこれは?」「この考え方は初日の応用?」と常に頭を動かしていたので、身体と言うより頭が極度に疲労しましたが、経験年数に関係なく、自身への刺激になり、学んだことを「原理・原則」に基づいた指導にも役立てていけるのではないかと思います。新人の頃、「AOとは何?」「骨はどこから栄養をもらっているの?」と先輩にひどく怒られながら指導を受けていた自分が、今なら「原理・原則」に基づいてきっと指導が出来るのではないかと思います。この研修の存在にもう少し早く気付いて参加していればと良かったと今更ながらに後悔をしています。

3日間タイトなスケジュールではありましたが大変有意義に過ごすことができスタッフの皆様そして共に参加をされた皆様に感謝をしております。ありがとうございました。