2018年2月15日より2月17日まで神戸で行われたAO Trauma Course – Basic Principles of Fracture ManagementのLocal Facultyとして参加させていただきました。同時にAdvanced CourseとMasters Courseも行われており、3日間終了後には「The 30th Anniversary of AO Trauma Activities in Japan」という記念式典が予定されていたため、普段とは違った雰囲気の中で行われたコースの報告をさせていただきます。 まず、今回はMasters Courseの同時開催とコース後の記念式典のお陰でInternational FacultyとRegional Facultyの人材の豊富さとその豪華メンバーに驚かされました。Regional Facultyとして日本のAOコースに馴染みの深いFrankie Leung先生、CW Oh先生、MK Wong先生、前AO Trauma PresidentであるBavonratanavech先生が参加されていました。また、International FacultyとしてドイツよりSüdkamp先生、Schütz先生はじめ、Pohlemann先生、Höntzsch先生、アメリカよりKregor先生、そしてスイスより現AO Trauma PresidentのRenner先生がいらっしゃっており、本当に世界に名だたる巨匠が勢揃いでした。

Basic Courseに関しては、Facultyの先生方のLectureにおける時間配分が本当に絶妙で、時間通りキッチリまとめてtake-home messageにたどり着くのが印象に残りました。Basic Courseは基本的な骨折治療の考え方を教えるわけですが、若い先生方が多い中、中堅やベテランクラスの先生も参加されており、フロアーやコーヒーブレイクで立ち話をしてみると、皆さん異口同音に骨折治療の基本原則をたまに聞くのはとてもいい機会であり頭がリフレッシュされる、と感想を言われていたのが印象的でした。

Practical Exerciseですが、今回は3コース同時開催と海外Facultyの陣容のすごさからなのでしょうか、選任のTable Instructorは募集されておらず、Facultyが兼任してPractical ExerciseにもTable Instructorとして参加しました。私自身は2年ぶりのBasic CourseのPractical Exerciseへの参加になったのですが、以前と比べて大分洗練されてきた印象です。受講生の経験レベルによっては多少時間が余ったり足りなかったりしたところはありますが、ほぼほぼ順調に進行していきました。 Basic Courseの方は海外Facultyが全く参加されないall Japan体制で、完全に日本語のみでのコースとなったのもこれまでなかった特徴だったのではないでしょうか。Small Group Discussionで日本人同士のみでの討論は、海外の先生から受ける刺激には欠けますが、若い先生にとってはストレスなく受講できたようです。このSmall Group Discussionで唯一問題となったのが、AO分類の改訂に関するものでした。2017年末に世界的に改訂のアナウンスがされ、2018年1月の英文雑誌に初めて掲載された新AO分類(Fracture and Dislocation Classification Compendium-2018)を本コースから使用することになったため、旧分類に慣れ親しんだ受講生には戸惑いも見受けられました。

開催会場も神戸定番のANAクラウンプラザホテルではなくポートピアホテルで行われたせいでしょうか、繁華街とは隔離された中で集中して学問に集中できる環境でした。Course Chairpersonを務められていた野田先生により随所に新しいアイディアが盛り込まれており、次世代のAO Trauma Courseの姿が垣間見えたような気がします。最後になりましたが、コース中にお世話になったFacultyの先生方、AO Trauma Japanの関係者の皆様に深謝申し上げます。