2017年3月9日から11日まで横浜で開催されたAO Trauma Course-Managing Pediatric Musculoskeletal InjuriesにLocal facultyとして参加しましたので報告致します。
日本では3回目の小児外傷コースで久しぶりの開催とのことでした。その間にカリキュラムやコースの進め方が大きく変化し、Warm-up casesが最初に提示され、現在の治療法等をお馴染みのAudience Response System (ARS)で答え、その回答を得ないままに講義とグループディスカッションやプラクティカルエクササイズを行い、考え方がいかに変わったかを最後に同じ症例問題をARSで回答するという形式でした。答えを知りたい状態で講義や実習等を行うため参加者の知識吸収意欲も向上するという意図があるようでした。その熱意に応えるためにスイスから大御所のSlongo先生をはじめ4名の海外facultyも加わり、非常に熱気に溢れた3日間でした。

今回は特にElastic Stable Intramedullary Nail (ESINエシンと読みます)が日本でも使用可能となり、開発したSlongo先生から直接学べるということでプラクティカルエクササイズはfacultyを含めて皆興味津々でありました。
皆が模擬骨へのESIN挿入に苦労するのを横目にハンマーなど使用せずにスイスイと意図した位置に先端を誘導するSlongo先生のテクニックには目を見張るものがありました。
エンダー釘と同じ要領と思い込んでいたことを完全に否定され、異なる考え方とテクニックがあることを学ばせていただきました。
同時にESINでの治療は今後全国に展開されていくかと思いますが、その特徴を知り尽くして臨床使用しなければ様々な問題が発生する可能性が高いと思いました。

小児整形を専門とする海外の先生に小児外傷は小さな大人だと思って治療してはならないと言われた時には医学生の時から「小児は小さな大人ではない」と言われていたことを思い出しました。小児の治癒過程の特徴や特有の合併症等を最初に患者および家族に説明することがコースを通して強調されていました。Local facultyとして参加していた松村先生と峰原先生と3人で参加者以上に海外facultyに質問ができ、facultyとしては多少のお手伝いをしただけで自分自身の勉強になった3日間でもありました。
大腿骨近位部骨折において” every AVN is created by surgeon”と言われたことや、“most problems are caused by surgeons”と言われたことを常に胸に留め、今後の診療を行いたいと思います。

最後に参加者の皆さん3日間タイトなスケジュールでしたが本当にお疲れ様でした。またコース中にご自身の臨床経験やコツを教えてくれたfacultyの先生方にこの場を借りてお礼申し上げたいと思います。
ありがとうございました。