2019年DavosでのPelvic and Acetabular Fracture Management Courseに参加する機会をいただきましたので、その報告をさせていただきます。コースの期間は12/1-12/6ですが12/1はopening ceremonyのみでしたので、実質は5日間でした。しかし5日間というのも、いずれも日本あるいは他の海外でのコースと同様朝8時から18時、あるいは19時頃までであり、非常にタフなコースであったと思います。コースの構成は他と同様に講義、practical exercise、case discussionからなり、4日目に半日のdiscussionと半日のcadaver trainingという構成でした。このDavos Courseでまず特筆すべきは、international(12名)、ヨーロッパのregional(3名)、スイスのnational(3名)あわせて、合計18名のfacultyが来られていて、その全てが有名なtop surgeonという、非常に贅沢な環境でありました。今回日本からの参加は自分を含めて7名と多く、このレポートもそのうちの5名で報告いたしますので、私は主にcadaver trainingについて報告させていただきます。

Cadaver trainingは前述の通り4日目の半日をかけて行われ、コース参加者を2つのグループにわけて私は午前中に3時間のdiscussionを、午後14時から19:45まで、休憩の30分を挟んでおよそ5時間強行うことができました。1体のcadaverに対して3人の参加者で行い、そこにほぼ1人のfacultyがつきっきりで指導してくださるという、非常に恵まれた環境であったと思います。特に私は一緒に参加した塩田先生、依光先生と一緒に行い、さらにfacultyとして澤口先生が指導してくださったため、Davosにいながら日本語で細かいところまで理解しながらtrainingすることができました。実際に行ったのは、伏臥位でのKocher-Langenbech approach、伏臥位で仙腸関節と仙骨の後方アプローチ、そして側臥位Gibson approachからtrochanteric flip osteotomy(これはfacultyによるデモのみ)。休憩を挟んで仰臥位でilioinguinal approachの1st, 2nd window、Pfannensteal incisionからStoppa approach、最後にKeel先生のpararectus approachのデモの後に、実際に献体でpararectus approachにトライしました。個人的には普段使用するアプローチを他の先生やfacultyの先生の方法を見て確認することができたこと、後方からの仙腸関節や仙骨へのアプローチは普段あまり使用しないため、それを確認できたことは非常に有用でした。また私たちのtableは実際にKeel先生に来ていただけて、目の前でpararectus approachの手術操作を行見ることができ、非常に勉強になりました。しかしながら、午前のグループと午後のグループで1つの献体を半分ずつ使用するため、pararectus approachを行うときには骨盤内の構造物はほぼ展開されていたため、freshな状態でアプローチを開始するのとは、だいぶ異なった状態であったことは残念な点でした。この点についてはCourse内容をfeedbackする場で意見としてあげました。

しかしながら、全体としてcadaverの状態も非常によく、世界から集まったtop surgeonの生の手術操作をみたり、実際にface to faceで指導いただくことができ、他のcadaver courseでは体験できない、貴重な機会であったと思います。それは他のpractical exerciseやcase discussionでも同様で、繰り返しになりますが、世界のtopにいる先生方の考え、トレンドを知ると共に、変わらない定型的なアプローチや基盤となる知識を吸収することができるという点で、このDavos Courseは非常に有意義なものでした。このような場を与えていただいたAO Trauma Japan、AO Trauma Asia Pacificの方々に深謝いたします。

写真1:日本人参加者で(筆者は一番左)Practical exercise後にStover先生に質問
写真2:Cadaver実習後にKeel先生と撮影