AO Trauma Master Course −Lower Extremity with Anatomical Specimens, Nagoya, 2023/11/9-11 高江洲 美香 先生 (中部徳洲会病院)
2023年11月9日〜11日に名古屋で開催されたAO Trauma Master Course −Lower Extremity with Anatomical Specimensに参加いたしました。率直な感想として、お値段以上の価値がありました。
初日は、femoral headからdistal femur・patellaまで、2日目はcomplex femoral fractureからtibia plateau・膝周囲のcomplex fractureや合併症、surgical approachの座学と、それぞれの単元でsmall group discussionがありました。海外facultyの先生と日本のfacultyの先生がペアでgroup discussionを回します。英語が不得意な私ですが、どうしても伝えられない場合は日本人facultyの先生が通訳してくれるので、英語の壁で尻込みしていても何とかなります。またfacultyの先生方はとても優しく、discussionを盛り上げてくださいました。座学はもちろん勉強になりますが、実際の症例をもとに行われるcase discussionがとても勉強になります。5人ずつの少人数でのdiscussionなので、話しやすい雰囲気ですし、お互い日々の診療で培ってきた経験と悩みなどを総動員して討論しますので、ちょっとした仲間意識も生まれて楽しく学ぶことができました。
3日目は名古屋市立大学で献体を使用させていただき、1日cadaver trainingでした。4人1組で2日目の最後に講義をうけたアプローチの実践を行いました。基本的に自分たちで相談しながら実習を進めていきますが、facultyの先生が常にラウンドしながら、コツや注意点などを丁寧に指導してくれるので、とても有意義な実習となりました。特に私はあまり経験のなかった大腿骨のmedial MIPOやHoffa骨折に対するposterolateral・posteromedial approachをTheerachai Apivatthakakul先生に実演していただけて、また新たな武器を手に入れた気分になりました。御献体いただいた方々とご遺族の方に大変感謝いたします。
3日間朝から夕方までみっちりのスケジュールですが、3日間外傷にどっぷり浸かって勉強できる機会はなかなかないですし、貴重な経験でした。facultyの先生も熱意を持って指導してくださいますし、受講している仲間たちも外傷に対して熱い思いを持っている人たちばかりなので、とても刺激になりました。
ご指導いただきましたfacultyの先生方、コースの運営にご尽力いただきましたスタッフの皆様に深くお礼申し上げます。