4月14日から15日にかけて東京はヴィラフォンテーヌ汐留で行われたAO Foundation Faculty Education Programに参加してきましたのでご報告申し上げます。このプログラムは骨折治療を教育する医師に対して、成人教育とは何かを教えるものです。Faculty 3名のうちProfessor Chanは元整形外科医で、現在は香港の大学でanatomistとしてお仕事をされる傍ら、educatorとして大学でのお仕事をされているそうです。骨折治療の内容は話の題材として登場し、「学びとは何か」「講義の仕方」「small group discussionの取り仕切り方」などを学んでいきます。

このコースはpre-course online activityから始まります。各週テーマがあり、”How people learn” “Giving a lecture” “Facilitating small group discussion” “Running a practical exercise”と進みます。毎週の課題として上記テーマに沿ったAOのbookletや成人教育に関する論文を読み、online quizに答え、onlineでのdiscussionが行われます。

実際のface-to-face eventですが、過去のレポートでは今までのbest learning experienceとworst learning experienceを述べるところから始まったそうですが、今回はbest learning experienceのみでした。それぞれのbest learning experienceのストーリーから、motivation、relevant、reflection、outcome based、feedback、need、interactiveのキーワードが引き出されていきます。Worst learning experienceのエピソードはprofessor Chanが自らのドイツ語学習の経験を披露され、relevantでなかったことが原因であったと紹介されておりました。特にfeedbackは難しい作業の一つだが、4 steps feedbackを用いて行うことで効果的に行えると教わりました。

Giving a lectureのsessionでは各参加者が事前に用意した7分間のレクチャースライドを用いて講義を行い、それに対して別の参加者が前述の4 steps feedbackを行っていきます。他のmodule同様feedbackをいかにして行うかを同時にtrainingできる効果的な方法だと感じました。このセッションでは特にsimple slideはOKだが、simple messageであってはならないという、outcome orientedな成人教育の基本を教わりました。

続いてのsmall group discussionでも、参加者が事前に用意した症例をもとにsmall group discussionを行い、これも別の参加者によるfeedbackを受けます。Discussionを広げる際にinteractiveな方法として参加者の治療方針を尋ねることは良く行われますが、「何故それを選んだか」の問いかけがさらにdiscussionを広げていくことを教わりました。

ここまで来て1日目のdinnerです。カレッタ汐留の鉄板焼き屋さんで行われました。Facultyからも「みんな知り合いなのか?」と聞かれるくらいよく顔を合わせるメンバー同士、楽しい時間を過ごし1日の疲れをいやしました。

2日目の朝食でたまたまprofessor Chanと御一緒する機会を得ました。娘が2人いる私ですが、小児教育との違いについて伺うと、成人教育はoutcome orientedである点が小児教育とは異なる、とお話しされていました。ただしどの国でも、「今度自分の子供にもやってみるよ」という整形外科医は多い、ともおっしゃっていました。

2日目はpractical exerciseです。ここでは2人が1組となって2テーブル4名のpractical exerciseを取り仕切り、残り2人がobserverとなってfeedbackを行います。過去のレポートと異なりわざと場を乱す役を演じる参加者などはおりませんでした。最後は7つの原則とそのおおもととなるlearner-centeredの重要性を教わって終了。お土産は過去のレポート通り、lectureを行っている自分のビデオ入りのUSBです。

事前準備も込みと考えると比較的大変ではありましたが、めったに教わることのない成人教育について学ぶことができ非常に有意義でした。ご準備いただいたAO Traumaの諸氏と、多くのfeedbackを与えてくれたすべての参加者に感謝いたします。